フルート界の貴公子として多くのファンを魅了してきたエマニュエル・パユさん。
KOBE国際音楽祭2025が、パユさんプロデュースのコンサートで幕を開けました(7月12日、神戸文化ホール)。

パユさんのフルートで、イベール:フルート協奏曲。そしてモーツァルト:アンダンテKV315、ロンドKV373。
フルートを演奏しているというより、自身がフルートと一体化しているようにしか見えないパユさん。テクニックを感じさせない完璧なテクニックの上に、豊かな情感、驚異的な長いブレス、変幻自在な音色が満員の会場の空気を非日常に誘いました。まさに神の域(息)!
曲間で行われたパユさんへのインタビューでは「1989年の第2回神戸国際フルートコンクール優勝が僕の人生の分岐点になっている。コンクールの前と後で全く違う生活になった!」「今年の国際コンクールでも、素晴らしい才能を期待したい」とのお言葉。
「過去の入賞者も共にステージへ!」という想いのパユさんから、メールでオファーを受けた石井希衣さんは「何かの間違いだろうと思って一回メールを閉じました」とユーモアたっぷりのコメント。
今回はベリオのセクエンツァIを演奏。竹山愛さんは「モーツァルトのフルート四重奏のリハーサルではパユさんからたくさんアドバイスをいただいた」とのこと。お二人とも憧れのパユさんと同じ舞台に立てたことへの喜びを語っておられました。
指揮者は、パユさんとベルリン・フィルの盟友でもあったアンドレアス・オッテンザマー氏。
数年前、オッテンザマー氏の自由闊達なクラリネットの演奏に痺れ、また次回のクラリネット演奏会は逃すまい!と思っていたのですが、最近は指揮者としての活躍が目覚ましいオッテンザマー氏。
自身、管楽器奏者でもあるオッテンザマー氏はパユさんの息に寸分違わずピタッと寄り添い、確固たる長年の信頼関係がそのまま音楽の緻密さとしなやかな表現に繋がっていました。
オーケストラは神戸市室内管弦楽団(コンサートマスターは西尾恵子さん)。
プログラム冒頭はラヴェル:クープランの墓、最後はモーツァルトの「ジュピター」。
盛沢山!の演奏会が盛況のうちに終わりました。

神戸国際フルートコンクール2025は8月29日~9月7日まで。


コメント