本郷の楠

サントリーホールなど日本の主要ホールの音響を手がけてこられた永田音響設計。

今日は、久しぶりに永田穂先生と昼食をご一緒させていただきました。
「静けさ、いい音、いい響き」
がモットーの永田先生。
お隣の席の甲高く、姦しい女性の声に目をとがらせたりされながら、
最近の音楽会の話題、ピアノのこと、ホールのことなど、いろいろお話をお伺いさせていただきました。

ご夫婦でされているこじんまりしたフレンチレストラン、「ラフィーネ」。
「繊細な」とか「熟練した」という意味だそうですが、その名前にピッタリのお店でした。
シェフの繊細な味付け、素材へのこだわり、奥様のこまやかな心遣いなど、日本の繊細な良さがフレンチに結びついて出来上がった素敵なスタイルがここにありました。

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丁寧に作られたサラダも、新鮮野菜にドレッシングの味がベストマッチング。
トマトのスープも美味しく、お料理もギトギトした脂っこさがなくて、ヘルシー。上の写真は、新鮮なサーモンとスズキのさっぱりとしたポワレ。上品な塩加減です。

ここ本郷あたりは、文豪にちなんだ場所が多く、たくさんの作家の名前が載っているプレートなどで案内までています。
古くからの商店や昔ながらの路地など、食後のお散歩としても最高の場所です。
思わず、昔風のお店で「コロッケ」を買ってしまいました。

永田先生の事務所は、大きな楠が目印です。
戦禍も免れた強運の巨大楠。

何と樹齢600年だそうです。
室町時代からの本郷の人々の暮らしを見守ってきた大木。

もともとは、もっと枝が茂っていたのだそうですが、反対側のビルに届いてしまったり、落ち葉が通行の車の安全に差し障る、ということで少し枝を散髪されてしまったそうですが、堂々としたたたずまいと風格、辺りを睥睨するようなオーラがありました。

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