菅野潤先生のモーツァルト・セミナー

東京音大のJ館スタジオで行われたPNTAセミナーにお伺いさせていただき、菅野潤先生のモーツァルトの講座を拝聴しました。
 「モーツァルトのピアノソナタ K279からK284まで」
初期のソナタは、子供も取り上げたりする曲であるけれど、実は、とても内容の濃い、名曲揃いであることを分析をまじえてお話しくださいました。

「どうやってもうまく弾けないから、この曲、弾かないことにしている」
とか
「練習しないとやっぱり弾けないですね」
とか、爆笑の発言も飛びだし、会場もなごみます。
90分で6曲のソナタをどう分析されるのか、とても興味がありましたが、導入に30分もかけてしまったり、時間がおして残り時間がほとんどないのに、オペラのアリアをCDで流しゆったりと聞いてしまったり・・・・
気が小さい人だったらできないようなことも平然とやってのけられる、まさにモーツァルト時代の時間感覚と言えましょう。
美しい音で弾かれる先生のパッセージがとても素敵で、オペラを愛し、モーツァルトを愛し、、、、堅苦しい時間枠なんて考えてない、という先生の姿勢に共感を覚えました。
アカデミックな講義というより、感覚重視の姿勢で、演奏家ならではの楽しい講座でした。

コメント

  1. yuko より:

    > モツアルトの音楽は何故難しいのか。
    ウィーン市立音楽院のピアノ科主任教授にお会いしました。
    「いろいろ難しいことを考えるから難しくなるんだ。
    モーツァルトは即興でやってたのさ、
    難しいこと考えないで、いい響きであればいいのさ!ハッハッハ。」
    日本の真面目な音楽の先生から
    いろいろ装飾音などでも
    難しい質問が寄せられるのですが、
    そんなことで頭使うのナンセンス!と笑い飛ばしてしまう大らかさがウィーン!なのかもしれません。

  2. あがるま より:

    モツアルトの音楽は何故難しいのか。
    また嫌はれるのか ー 遠山一行も何処かで不満を漏らして居た。
    オーケストラの人もモーツアルトを演奏するととても疲れるさうです。
    それを音楽的に解説した専門家が居ないのも不思議です。
    音符が沢山ありすぎるとか、音の動きが不自然だとか(特に声楽曲)。