JA東京みどり女性部コンサート

実りの秋となりました。
セレモアコンサートホール武蔵野において、JA東京みどり女性部のみなさんとともに、歌とピアノでご一緒させていただきました。
まず、リストとショパンのピアノ・ソロの小品を、2曲ずつプレイエルとベーゼンドルファーで聴いていただきました。
初めてプレイエルの響きを味わってくださった黒一点の部長さん、
「現代のピアノとショパン時代のピアノの違いなんて、わかるのかなぁ?と思ってたけれど、本当に全然違うんだ!」
とおっしゃってくださいました。

続いて、「七つの子」、「ゆりかごの歌」、「ねむの木の子守歌」、「初恋」、「からたちの花」、「浜辺の歌」など、横山美奈さんが熱唱。
最近は、歌詞がほとんど聞き取れないような歌や、詩のイントネーションと旋律の高低がちぐはぐな、リズム優先の曲なども多く、日本語の歌なのに、テレビに字幕スーパーが出ていたりして驚くのですが、長年歌い継がれてきた童謡や日本歌曲には、日本語の美しさとこまやかな抒情があふれていて、弾くたびに感動します。
「からたちの花」のこまやかな変化は、モーツァルトのソナタの緩徐楽章にも通じるような雰囲気を持っています。
先日、「日本の色」という本を読んでいて思いました。
日本人のこまやかな感性は、赤でも何種類もの色を区別していたのです。
イギリスの人が「雨」という単語に何種類も使い分けをするように、日本の色彩感覚、音感覚、は古えからとても繊細であったことがうかがえます。
音を通じて、日本人の音感覚を再体験できる時間は、日本人として誇らしく、落ち着いた気持ちにさせてくれるひとときでもあります。

111117

お聴きくださいましたJA東京みどり女性部の皆様、ありがとうございました。

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