モーツァルトの録音

クリスマスローズ

2台のピアノフォルテとベーゼンドルファー(インペリアル)を使い、モーツァルト・ピアノソナタの収録を行いました。

マイクという機械を通して、一瞬一瞬の自分の音が「音楽」になっていく過程は、コンサートとはまた違う精神の状態でもあります。けれど何かを境に、マイクの存在を忘れ、音楽そのものに埋没していく自分がいました。

そうは言ってもその境地になるまでには、紆余曲折が。。。
調整が整うまでの膨大な時間、整ったとしても現代ピアノにおける調整のような「完璧」は望めない楽器の宿命、歯車がピタッと合うまでのストレス・・・。歴史的楽器の録音には、深さ6ミリをコントロールする繊細な神経とともに、そういうことにめげないタフな精神と辛抱強さが必要ということを痛感しました。

支えてくださった皆様に感謝!です。

今回は、楽器の調整に時間をかけ、即興的に音色を楽しみ、なるべくライブに近い気持ちで演奏しました。
マイクを通じて自分をさらけ出した6日間、大好きなベーゼンドルファーの音色に包まれた幸せな時間でもありました。「モーツァルト ピアノ・ソナタ全曲シリーズ第4弾」、この秋リリースの予定です。

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