緑響く

東山魁夷画伯が「緑響く」を描かれた御射鹿池を散歩しました。「緑響く」は静謐な美しい作品ですが、この池で画伯はモーツァルトのK488 の2楽章をイメージされたそうです。
image
今日は、絵とそっくりの美しい新緑の一日でした。
「危険なので池の淵を歩いてはいけない」という禁止札が立っているのですが、その立札のそばに、誰かが池の淵に出るための細い丸太の橋を渡していました。
禁止札と丸太橋が隣同士に並んでいるさまは、「渡る?渡らない?」と決断を迫っているようで、まるで人生の岐路そのもの?!です。きっと丸太を渡した人は美しい池を前に、どうしても歩いてみたい欲求にかられたのでしょう。
私も、、、しばし迷った末、その丸太の上を上手にバランスをとりながら渡り、池の淵にたどりつきました。
その結果、本日の「緑響く」には、私の姿もちっちゃく湖に写っております。
父の存命中、母が父のことを「石橋をたたいても渡らない人」と言っていたことを思い出しました。石の橋どころか、腐りかけている木の丸太橋をひょいひょいと渡っている娘には、慎重な父の性格が受け継がれなかったようです。

コメント