モーツァルトの命日に寄せて@東京経済大学

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今日12月5日は、モーツァルトの命日。モーツァルト愛好家の皆様にとっては特別な日です。
大倉喜八郎記念東京経済大学学術芸術振興会 芸術公演として開催されましたピアノ・レクチャー・コンサートは、~モーツァルトの命日に寄せて~と題し、モーツァルトの経済事情などのお話も交え、演奏させていただきました。
使用楽器は、2台のフォルテピアノ(シュタイン・モデル&ヴァルター・モデル)です。
明後日12月7日リリースのCDで収録しておりますK331の「最新モーツァルト研究」自筆譜発見についての話に始まり、幼年時代の学習、青年時代の就活、婚活、晩年の借金事情など・・・etc.
モーツァルトの晩年は、不幸というイメージが定着している日本ですが、最近の研究では、モーツァルトが宮廷音楽家としての肩書を得、皇帝好みのソナタを作曲し、野心とエネルギーで新たな地平を切り開こうとしていたことがわかってきています。
巨額の借金依頼の手紙も紹介。生活に困窮して・・・というわけではなく、すでに高所得を得ながら、「真の芸術家にとって必要な豊かな暮らし」のために出された手紙であったようです。
モーツァルト書簡集の中で、これまで「経済」に関しての手紙は私にとって一番興味が薄く、どちらかというと読み飛ばしてきた感があったのですが、今回のレクチャーにあたり、あらためて「経済」を切り口に見直してみました。そこから見える社会情勢、精神状態など新たな発見がありました。
小春日和の爽やかな一日、美しいキャンパスと夕日が見えるステージ。大変お世話になりました東京経済大学の皆様に心から御礼申し上げます。

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