小江戸散策

美しい秋空の下、川越へ。歴史的楽器修復家の太田垣至さんの工房を訪ねました。
ショパン時代のプレイエルのピアニーノ、国立音大に来月入る予定のグラーフのレプリカなどを試弾。
工房では、作曲家、信時潔先生が愛用されていた1900年頃製作のスタインウェイのアップライトピアノの修復作業が行なわれていました。楽器正面に見たことのない美しい模様が!
和の心が感じられるような独特の質感で、思わず見入ってしまいました。なんとそれは人工的に付けられたものではなく、経年変化により自然に変形したり、僅かな罅割れを起こした結果、美しい模様になったとのこと。
まるで信時先生の音楽が時を経て、愛唱され輝きを増すかのようでした。ご遺族に受け継がれた信時先生ご愛用の楽器は、近々博物館におさめられるそうです。
傍らにはクレメンティ製作のピアノがあり、200年前の音が蘇る瞬間を待っていました。
製作されたのは日本で言うと江戸時代!気の遠くなるような面倒な作業が積み重ねられて、それらの楽器が眠りから覚めて命を吹き返します。修復は、実にロマン溢れる仕事だと思いました。
江戸時代にタイムスリップ、、、のついでに、帰りは小江戸に寄り道。蔵造りの街並みは、日曜日とあって、たくさんの観光の人々で賑わっていました。
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200年以上の歴史が続く弓削田醤油の蔵元でほっと一息。たまごかけご飯を美味しくいただきました。
川越市蔵造り資料館では、明治時代の煙草卸商の資料が展示されており、私の曽祖父の時代に思いを馳せたひとときでした。
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煙草のネーミングも今とはかなり違っていたのですね。

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