ドン・ジョヴァンニ 国立音大大学院オペラ公演2016

2016 国立音楽大学大学院オペラ公演「ドン・ジョヴァンニ」。第1日目の応援に行きました。今年は大学90周年にあたり、指揮に秋山和慶先生、演出に中村敬一先生を迎え、講堂大ホールもたくさんのお客様で盛り上がりを見せていました。
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タイトル・ロールの近藤圭さんは、学生時代に、同役でオペラ・デビュー。今回は助演として再び母校のステージに立ち、細身で若々しいドン・ジョバンニ役の再演となりました。
レポレッロの大川博さんの名演技に会場は大いに沸き、舞台の成功に貢献しておられました。
大学院2年生の相樂和子さん(ドンナ・アンナ)、西村知花子さん、戸森冴耶さん(ドンナ・エルヴィーラ)、浅田眞理子さん(ツェルリーナ)らが、ドン・ジョヴァンニを巡る女性模様を好演。最後はエルヴィーラの後ろ姿で幕を閉じ、印象的なラストシーンとなりました。「恨む女」から「愛する女」へと成長を遂げた美しい姿が印象に残る演出でした。
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オーケストラも合唱も「くにたち」で、アンサンブルのくにたちの強みを披露した一日。
学生の皆さんにとって、大きな舞台での経験は、何ものにも代えがたい貴重な一歩となることでしょう。
国立音大所蔵のストラディバリウスを使ってのコンサートマスターは4年生のI君。毎週、私の室内楽作品研究の授業に真面目に取り組んでくれている好青年です。
舞台はまさに「生もの」ですから、いつ何が起こるかわからない世界!今日の「怖かった~」という瞬間が明日の備えと自信につながりますように・・・!
プログラムの作品解説は、モーツァルト研究で名高い本学講師の安田和信先生。成立から初演について、登場人物、あらすじ、聴きどころ、そして各場ごとの微細な解説が続きます。モーツァルト作品への愛情が行間から立ち上るようなプログラムでした。
今回の舞台には、岩森美里先生、大倉由紀枝先生、黒田博先生、澤畑恵美先生、福井敬先生らが声楽指導に当たられました。一流のオペラ歌手から直に指導を受け、舞台に結実させた若き歌手たち!これをステップにさらなる大輪の花へと成長を遂げてほしいと願っています。

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