夏期講習会(社会人対象)

image
国立音楽大学夏季講習会(社会人対象)のクラシックピアノ講座を担当させていただいて今年で3年目となります。
昨年までは、モーツァルトに特化し、「モーツァルトを極める!」という”やる気満々”のタイトルをつけ、モーツァルト時代の鍵盤楽器に親しむことを目的に、2年に亘って、フォルテピアノ、チェンバロ、オルガン、クラヴィコードと一巡し、試弾コーナー、視聴コーナー、調律体験など盛りだくさんに進めました。
今年は、4月にリニューアルした楽器学資料館をご案内すべく、ウィーンナーアクションのベーゼンドルファー、シャンツ、グラーフ、イギリス式アクションのプレイエルとエラールを紹介。
卒業生の皆さんが「リニューアルしてから初めて、楽器学資料館に来たけれど私の母校ってすご~い!」と感激してくださいました。
大学のカリキュラムはとても充実していて、様々な分野から専門にアプローチできるように組まれており、多くの行事や様々な機会を通じて、海外に出たり、特別レッスンを受けたり、、、ということが可能な4年間です。けれど、目先のことでかなり忙しい生活になるという面もあり、時間的余裕と広い視野と広汎な興味を持って本格的に音楽に対峙できるのは、卒業後というケースも多々あるかもしれません。
とにかく、猛暑の中で朝から夕方まで。熱心な受講生の皆さんに圧倒された2日間でした。公開レッスンを聴講されたあと、お昼休みに図書館でその曲の自筆譜ファクシミリをチェックされたり、エラールのダンパー(止音装置)が下から上がってきているのを一瞬で発見されたり。。。
様々な人生のありようの中で、音楽を常に大切な指針として歩んでこられた社会人の皆様に、少しでもお役にたてたとしましたら、嬉しいことです。

コメント