山野楽器ベーゼンドルファー研修

銀座一等地にある「山野楽器 銀座本店」。
毎年、地価日本一のニュースで出てくる「銀座4丁目交差点」に面したお店です。

今日は、山野楽器のピアノ担当スタッフの皆様の「ベーゼンドルファー研修」。
中野坂上のベーゼンドルファー・ジャパンにおきまして、演奏とお話をさせていただきました。

フラッグモデルである「インペリアル」、最新機種「280VC」、そしてウィーン国立歌劇場で使用されていた楽器などを使用。同じベーゼンドルファーのウィンナー・トーンと言っても仕様が異なり、音色も全く異なります。ピアノの歴史と変遷を感じながらのひとときでした。

ウィーン国立歌劇場総監督も務めたリヒャルト・シュトラウス、そしてベーゼンドルファーと縁の作曲家、ブラームス、リストなどを演奏。調律師の津田克己さんが、ウィーンの工場やピアノの製作過程について映像を交えて紹介。調律のときは寡黙な津田さんが、ユーモア交えて雄弁に語る様子は新鮮でした。

1828年創業以来、ベーゼンドルファー社が継承してきた伝統、そして革新的な技術と時代のニーズをどのように取り入れていったか、、、、歴史を紐解きながら、あらためてピアノについて考える機会ともなりました。楽器の魅力は、仕様や理屈ではなく最後は「感覚」の世界ですが、楽器の仕組みや技術的なことを知ることで、見えてくるものも変わってきます。

ピアノの現場に直に携わっておられるみなさんとの質疑応答タイムでは、ピアノに関しての鋭い質問も多くいただきました。

yamano研修

私自身も3台のベーゼンドルファーそれぞれの個性を弾き分ける中で、学びの機会を頂きました。

ピアノ調律師さんが主人公の「羊と鋼の森」映画化で、ピアノ調律の世界が話題になることも多い今日この頃。

「音」という目に見えない神秘の世界。そして「音」を「音楽」という世界に構築していく過程。。。。その無限の円環の中で、楽器との出会いや人との出会いがさらに輪を広げていくように思えます。

研修のメンバーの中に、この春、国立音大を卒業したばかりのニューフェイス!再会の嬉しいひとときでした。

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