小林研一郎マエストロとベートーヴェンの《皇帝》を共演


4月15日快晴の春の宵、サントリーホールで、小林研一郎マエストロ指揮、日本フィルのみなさんとベートーヴェンの《皇帝》を共演させていただきました。
2時半に調律アップ。3時半からリハーサルの始まり。ベートーヴェンへの情熱でいっぱいのマエストロから、朗々とした声で指示が飛び交います。
5時半までのリハーサルのあと、楽屋に持ち込んだ茣蓙で一休み。エグモント序曲に続いて、いざ出陣?!
コンマスの豊田弓乃さんは、ピアノの名手でもあり、ピアノの音すべてを聞き取ってくださる心強い方。
世界的マエストロとあたたかい日フィルさんの胸を借りての40分。
コンチェルトは、オーケストラとピタッと合わせないといけない場所と自由に出来る場所があり、回を重ねるごとに少しづつそれが見えてくる感じがしました。
大きな編成のときの音の出方と室内楽的なこじんまりした人数とでは、当然、音の入りも動き方も変わってきます。
今回、第2楽章を自由に歌わせてくださり、自然な流れの中で空間に音を飛ばしながら、森の中で語り合うような気持ちになりました。

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アンコールに「エリーゼのために」。2002年にベートーヴェンハウスから出た自筆譜に基づくバージョンで弾きました。
後半の《運命》の名演を舞台袖でしか聴けなかったのが残念。ブラボーの嵐の中、G線上のアリアが静かに流れ、幕を閉じました。
セレモアつくばの主催の創業40周年記念公演、そして第10回のチャリティコンサートということで、サントリーホールの晴れ舞台に立たせていただきました。
いろいろとお世話になりましたセレモアつくばのスタッフの皆様、本当にありがとうございました。

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