阿津満(寿司)

靖国通りの曙橋から坂を登り、抜弁天交差点の少し手前を左に曲がると「まねき通り」に入ります。
「まねき通り」は、車が一台通れるかどうかの細い通りで、家庭的な商店、飲食店が連なる商店街です。
また、この通りに沿って、西光庵、法善寺、専福寺、専念寺とお寺がならび、とても落ち着いた街並みをつくっています。
また、永井荷風の「日和下駄」にも登場する西向天神の境内を通りぬけ、大久保中学校脇の細い路地づたいにも「まねき通り」にたどりつくことができます。
「阿津満」は、通りのまんなかあたりにあります。ご夫婦ふたりでやっておられる、とても家庭的なお店です。
テレビは置いておらず、また、ご主人はタバコが大変お嫌いでカウンターで吸うことは厳禁されていますので、店内には凛とした雰囲気が漂っています。

6月の雨の土曜日、映画を観た後にお邪魔しましたが、この日も、バッハの無伴奏チェロ組曲が静かに流れていました。
ご主人は、とくに「旬」にこだわりある方で、きょうは、柳川を出してくださいました。泥鰌は夏の味。泥鰌の野性的な味わいがしっかり生かされていました。

また、蛸も夏の味ですが、三浦半島の地蛸も最高でした。
またこのお店が出してくださる赤身のさくさく感はこたえられません。
7月にお邪魔したときは、やはり夏の味、鱸の洗いが最初に出されました。見た目にも涼しく、こりこり感が最高です。

歌舞伎町から歩いて10分ばかりの別天地です。(2006.8.12 記)


6月の土曜の夜にお邪魔しました。きょうは、ヴィヴァルディの室内楽が静かに流れていました。
マコガレイをつまみでいただきます。コリコリした食感が何とも言えません。谷中生姜とともにいた魚をだきます。
旬のアオリイカが入荷しているということだったので、ゲソを焼いていただき、生姜醤油でいただきます。ゲソの大きさから見て、かなり大きなアオリイカのようです。
今が旬の海の幸をこうやっていただくのは、幸せなひとときです。(2011.6.29記)

阿津満
東京都新宿区余丁町
03-3351-8794
月曜休

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