ソナタコンクール本選

今日は、東音ホールで開催されましたPTNAソナタコンクール本選で審査をさせていただきました。
全国の予選を勝ち抜いた参加者の皆さんが、モーツァルト、クーラウ、ハイドン、クレメンティ、ベートーヴェンなどのソナタに挑戦。

すっきりとした形式美のハイドンのソナタ、歌心あふれるモーツァルトのソナタ、エネルギーと推進力に満ちたベートーヴェンのソナタ、、、。
それぞれに曲の美学に果敢に取り組む若き挑戦者の皆さんの熱演が続きました。

練習を重ね「寝てても弾ける」くらいに弾きこんだ参加者の皆さんがほとんど。反復練習を経てもなお、新鮮な感動を忘れない日々、そして音楽を奏でる喜びが伝わる演奏をこれからも重ねてくださることでしょう。

音が抜けないようにしよう、と頑張れば頑張るほど、大音量になってしまうのが現代のピアノ。ところが弱音があって初めてドラマとクライマックスが表現できるわけなので、その意味でもP、dim.の美音が出せるかどうかが結果を左右したと言っても過言ではありません。

そして長い息で歌いきる、音符からファンタジーを感じ取る、響きとして空間を捉える、、、それら演奏を磨く長き道のりに終わりはありません。
私自身、その道の途上におりますが、ペダルやタッチ、デュナーミクのコントロールなどについて、右手が痛くなるくらい講評用紙いっぱいに書かせていただきました。

審査員室では、オンラインレッスンの苦労話、最新式のオンライン対応楽器の性能、新しいホールの話、海外との連絡方法など、様々な話題が飛び交い、レアな情報交換の場となりました。

左から福田成康専務理事、朴久玲先生(桐朋学園)、右から砂原悟先生(京都市立芸大)、武内俊之先生(愛知県立芸大)、坂井千春先生(東京藝大)
真ん中にいるのは、ピティニャン。

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