シューベルトのパートソング

「パートソング~最高に”密”なシューベルトの多幸~」と題された「朝日カルチャーセンター新宿校オンライン講座」を受講。

シューベルトのピアノ曲、歌曲、室内楽曲、交響曲と違い、私にとり、これまでほとんど触れてこなかったパートソングの世界。楽しみに拝聴した次第です。
講師は、堀朋平先生。

堀さんが2021年春に住友生命いずみホール音楽アドバイザーに就任された直後、モーツァルトのレクチャーコンサートでご一緒させていただきました。著書、訳書、コンサート企画、音楽雑誌の執筆など、多岐にわたり活躍しておられる堀さん。今月の「住友生命いずみホールカレンダー」でもツーショットで登場させていただいており、勝手に、いつもお会いしているような気分でいたのですが、お声を聴くのは久しぶり。嬉しかったです。

合唱(声をあわせて歌うこと)が教養、教化育成と考えられるようになり、ベルリンで「ジングアカデミー」が設立されたのが1783年のこと。ウィーンで「ウィーン男声合唱団」が設立されたのは、それより遅れること60年。男たちの集いは怪しい?!ということで禁止されていたためだとか。

シューベルトの《愛の霊D747》など、堀さんセレクトのさわやかなパートソングをご紹介くださいました。

コントラバスが登場する極め付きの《水上の霊によせる歌D714》から、生と死まで見つめた最高傑作《セレナーデ D920》まで。
小川のせせらぎ、柔らかな光、永遠の眠り、、、。空虚五度、同音反復、半音階などを通じて、目の前に広がる幻想。
シューベルトの描く世界に引き込まれた90分でした。

「第1テノールのパートがめちゃくちゃ高かったんです。」と仰って一節歌ってくださったり、家に居ながらにして密なシューベルトの世界を味わうことができた講座でした。

コメント