初めての沖縄へ

初めての沖縄。元ウィーン・フィル第2ヴァイオリン首席のペーター・ヴェヒターさんとのデュオ演奏会(Kei-Musikfreude主催)でした。
奥様のマリアンヌと一緒に来日したペーターさんと品川駅ホームで待ち合わせ。早めの時間に集合できたので羽田空港ソラシドエアカウンターで余裕のチェックイン。「空から笑顔の種(シード)を届ける」という願いからつけられたソラシードエアですが、ソラシドは音楽家にとっては音名。イタリア語のソラシドはドイツ語でG,A,H,Cなので、この音程をハミングしながらチェックインする陽気なお二人でした。

6月23日は、ちょうど沖縄慰霊の日。追悼行事などで空港は混雑が予想され、小さな手荷物の機内持ち込みにしたのですが、ヴァイオリンケースのチェックルームからなかなか出てこないペーターさん。。。なんと旅行用の小さなスイスアーミーナイフがペーターさんのヴァイオリンケースに入れたままだったことがわかり、ボックスに入れて再びチェックインのし直し。

早めに来てよかったね!とほっとしてゲートで搭乗機を待っているとき、マリアンヌさんが突然「あ!!黒いジャケット忘れた!」ともと来た道を走り出しました。セキュリティーチェックで上着とスーツケースを同時にコンベアに乗せて、取ってくるのを忘れたとか。羽田空港の動線の長いこと!「いいダイエットになったわ。」とマリアンヌ。「いきなりトラブル2連発。」と笑うペーターさん。「3回目はきっとYUKOだ!」と言われながら搭乗し、無事沖縄到着。

沖縄空港の飾りやお花一つ一つに、いちいち立ち止まって歓声を上げるお二人。

空港からのモノレールの中でも笑いが絶えません。

82歳とは思えないスケジュールで世界を旅し人生を楽しむペーターさんは、音楽家としての年の重ね方のお手本です。
演奏会の会場は、那覇文化芸術劇場なはーと。素晴らしいベーゼンドルファー【インペリアル】が入っており、木の温もりの美しい会場に感激。

神秘的なpp、歌心、柔らかなフレーズのおさめ方、自由闊達なテンポの変化、2度同じメロディが出る時の音色の変化など、ウィーンの香りが生まれる原点を感じながらの幸せなアンサンブルでした。

ハードスケジュールで、今回はホテルとホールのみ。「うーん、あと一日いたいなぁ。。。」と美しい空を見ながら、名残惜し気なペーターさん。観光はあらためて・・・。ということに。

沖縄公演、ご来場の皆様、そしてお世話になりました皆様に感謝です。

コメント