引退勧告

私はお相撲の世界に詳しくありませんが、幕内力士の名前と顔をすべて諳んじているお相撲ファンの友人が「大変だ!」と朝のニュースを見て叫びました。
幕内力士、北青鵬(ほくせいほう)が、後輩力士への暴力行為で引退勧告を受けたというもの。

「真っすぐないい相撲をとっていたのに・・・。」と残念がるファンの声、「そんな性格だったなんて知らなかった」と驚く後援会のコメント。

平成13年モンゴル生まれ、札幌育ちの22歳。将来を期待され、稀に見る大器と評価されていた素質が、こういう形で土俵を去るのは嘆かわしいことです。
一月場所のパンフレット二十一頁に掲載されていた雄姿の写真も、引退すればこれが最後ということ。

祭主を務める行司が神様を迎え入れ「土俵祭」を行ってから行われる毎場所の取り組み。
先月、国技館で観戦する機会をいただいたのですが、国技としての伝統の美しさ、心技体のすべてを磨き一瞬の勝負に命をかける力士の緊迫感は、惚れ惚れするものでした。

右ひざの負傷で途中休場していた北青鵬へ、事情聴取が続いていたなんて、素人の私達が知る由もありません。

「気が優しくて力持ち」というイメージで語られることの多い「お相撲さん」。
夢と勇気を与えてくれる角界に、失望をもたらすような不祥事が起きないことを願うばかりです。

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