モネ 睡蓮のとき

国立西洋美術館で開催中のモネ展。ずうっと前から壁に貼って「見逃すまい!」と狙っていた展覧会。じっくり睡蓮に浸ることができました。
マルモッタン美術館のソファで数時間を過ごした想い出が蘇ります。

ジヴェルニーの自宅に睡蓮の池まで作ってしまったモネ。睡蓮と共に時を過ごす中で生まれた作品の数々。
「モネと同時代人達」など印象派の絵を集めた企画はこれまでも多くありましたが、モネの晩年の大作を中心に「モネ一色」の今回の大規模な展覧会は、見応え充分。
マルモッタンから50点、日本各地から集合した「睡蓮」が一同に集まった貴重な機会でした。

「日の出」の美しさは時間を忘れて絵の中に入ってしまいそう。そして同じ睡蓮や、同じ橋が、時間によって、日の光によって、異なる色に変化する様が眼前に広がります。
音楽の世界でも、1音変わることにより、ハーモニーが変化し、光と影が交錯します。響きとして宙に消えていくものを可視化すると・・・というような不思議な感覚とともにひとつひとつの絵を愉しみました。

 

空気の振動を通さず鼓膜に直接音声を当てる「イヤホン」は、私の嫌いな物の一つなのですが、今回は使われるBGMを当ててみよう、と音声ガイドを借りました。
ラヴェル:オンディーヌ(水の精)とドビュッシー:水の反映は、やはりモネの絵に外せない音楽のようで「睡蓮」のお供となっていました。他にセヴラック作品なども登場。
たゆたうような石田ゆり子さんの声も音楽の一部のようでした。

「眼の病」という画家にとって致命的な苦しみの中で過ごした晩年。音楽家にとっての「耳」を失う恐怖と等しい状況の中、制作への情熱を持ち続けたモネの「絵」に対する執念、「色彩」への情熱、表現者としてのエネルギーに圧倒された展覧会でした。

2月11日までが東京国立西洋美術館。その後は3月7日から6月8日まで京都の京セラ美術館へ。モネ・ファン必見!お見逃しなく。

コメント